おじいちゃん
俺のおじいちゃんは、数年前天国に行った。
最後は老衰か癌かって言うぐらい、まぁまぁ長生きした。
入院する前までは毎週一緒に遊んだ。
どっちかって言うと、俺はおばぁちゃんの方が
仲は良かったのだが、おばぁちゃんが亡くなってからよくおじいちゃんと遊ぶようになった。
理由は、おじいちゃんが1人になったからだ。
おじいちゃんは、かなりの苦労人だ。
俺が小学生になる前からおばぁちゃんは糖尿病で失明。高校を卒業したぐらいに足を切断。
おばぁちゃんを若い頃からお世話して来た。
また、俺が中学校に入る直前の春休みに俺のおかん、いわゆる娘を亡くしている。
そのタイミングで4人兄弟であった俺の弟を養子にして育てた。
俺の妹が子供を17歳で産んだ後に育児疲れから風呂で溺死した際、ひ孫である女の子の元に通い続けてくれた。
何とも大変苦労した人生だった。
俺と遊び始めて、俺の奥さん、娘とも仲良く、よく遊んでいた。
寂しさのあまり、よく電話もして来た。
なので、最後は楽しめた人生だったのかと思う。
唯一俺として後悔しているのは死に目に会えなかったことだ。
福井県でおじいちゃんが高校生の孫を殺害する事件があった。
一緒に住んでて、しかも2人暮らし。
孫が嫌いな訳ない。
きっと何か理由があったのに違いない…。
そう信じたい…。